【譲渡会レポート】 命をつなぐ県内初の譲渡システム

7月9日(土)、「おきなわベッツパーク北谷」(以下ベッツパーク)で開催された
「いぬ・ねこ譲渡会」を見学しました。

毎月第2日曜の昼間に敷地内のドッグランで開催されている譲渡会ですが、
今回は暑さ対策もあり、夕方~夜に行われ、にわか雨もあって会場は屋内となりました。

▲左)ベッツパークショッピングモール内で開催 右)動物病院22時北谷医療センター

 

ネコちゃんは2階会場にいました!

消毒+手袋をして直接ふれあうこともできます。

 

ベッツパークでは、2020年沖縄県犬猫殺処分ゼロを目標とした

独自の「アニマルハートリンクプロジェクト2020」に取り組んでおり、

施設1階の常設コーナー「Heart Link With」で、

沖縄県動物愛護管理センターや一般の方から引き取った保護犬・猫を譲渡しています。

一見普通のペットショップのようですが、ここにいるコはすべて保護された里親募集中の

ワンちゃんやネコちゃん。譲渡会以外の日も、常時里親希望のお客さんに紹介されています。

 

一年前、これまでにないペット複合施設としてオープンしたベッツパーク。
愛護センターと連携したこの取り組みも非常に画期的だと思います。

 

毎週、愛護センターへ足を運んでいるという副支配人の栗原景さん(写真左)によると、

現在ベッツパークには約50匹の保護猫と約30匹の保護犬がいるそうです。

 

「ベッツパークの保護犬・猫は、感染症予防のためのワクチンや健康診断を受け、

譲渡会にも万全の体調で参加しています。

譲渡率も高く、これまでに300匹以上の犬猫の里親さんが決まりました」

 

ベッツパークは動物病院22時グループが母体であり、施設内に医療センターがあることも強みのひとつ。

譲渡会でも獣医さんの姿をたびたび見かけ、安心感がありました。

 

譲渡会の参加条件として、ワクチンや不妊手術の費用は里親さんにお願いしているとのこと。

里親になるためには、動物病院22時グループの会員制度への加入も必要となり、

加入することで費用負担を軽減することができます。

 

保護動物の命を守るため、また安易な飼育を防ぐためにも

費用負担は大切なことです。

 

動物の飼育にはお金がかかるといった金銭感覚も含め、

保護するからには現実的なこともしっかり考える必要があります。

 

譲渡会ではスタッフがさまざまなアドバイスをしてくれるので、

わからないことがあったら気軽に相談してみるとよいでしょう。


ベッツパークの譲渡会には外国人の姿も多く見られました。実際に譲渡先の割合も犬猫ともに約3割が外国人なのだそうです。

「欧米では購入より保護動物を引き取る意識が高い」というのもうなづけます。

 

「ペットを飼う場合、里親になるという選択肢があるということを多くの人に知ってほしい」と、栗原さん。

「県外では殺処分ゼロを達成する自治体も出てきました。そうした情報を取り入れながら、

沖縄でも保護動物のために地域でできることを続け、今後は飼い主さんの生活をサポートするようなシステムも作っていきたいと思っています」。

 

アニマルハートリンクプロジェクトでは、県内のすべての保護動物を救うことを目的とした大型シェルター「沖縄動物ドリームパーク(仮称)」を建設する構想もあるそうです。

 

ベッツパークに続く斬新な施設として、これはぜひとも実現してほしい・・・!

今回の譲渡会見学や栗原さんのお話は、動物と人間との共存について改めて考えさせられる良いきっかけになりました。

 

※次回いぬ・ねこ譲渡会


取材協力/おきなわベッツパーク北谷
※参加条件など譲渡会に関する詳細は下記へお問い合わせください。
ハートリンク:098-979-5154 インフォメーション:098-923-2127
受付時間/10時~20時

☆7月31日(日)まで一周年アニバーサリーフェア開催中!

 

テキスト/伊藤玉緒(Write&)
写真/高良蘭(編集部)